会社の種類と特徴について

会社を設立する際、事業の目的や規模に合わせ、会社形態を選ぶ必要があります。
会社法改正前までは、有限会社の設立も可能でしたが、現在は設立できません。
本記事では、会社形態の4つの種類や特徴を解説します。

会社の種類と特徴

設立できる会社の種類は、次の4種類です。

• 株式会社
• 合資会社
• 合同会社
• 合名会社

それぞれの特徴について、詳しく解説します。

株式会社

株式会社は最も代表的な会社形態です。
株式を発行し、株主が出資した資金によって運営される会社形態です。
株主の責任は有限で、出資額までに限定されます。
株式会社のメリットは、株式を発行することで資金調達がしやすく、経営と出資の分離が可能なことです。
企業の信用度が高く、上場も可能であるため、成長を見込めるビジネスに適しています。
しかし、設立費用は他の形態よりも高く、最低25万円かかります。
定款の作成や決算公告義務など、法的な要件も多く設立のハードルの高いのがデメリットです。

合同会社

合同会社は、2006年に会社法が改正された後に設けられた形態です。
出資者全員が有限責任を持ち、株式会社よりも柔軟な運営が可能です。
株式会社に比べ設立・運営コストが低く、意思決定も柔軟に行えるため、中小企業やスタートアップに向いています。
また、決算公告義務もありません。
ただし、株式会社に比べると信用度が劣り、企業によっては取引に制限がかかることもあります。
上場ができないため資金調達の難しい場合もあります。

合資会社

合資会社は、無限責任社員と有限責任社員の2種類の出資者で構成される会社形態です。
無限責任社員は会社の負債に対して無限責任を負う一方、有限責任社員は出資額までの責任を負います。
また、基本的に有限責任社員は経営にタッチしません。
合資会社のメリットは、比較的簡単に設立でき、意思決定の自由度が高いことです。
しかし、無限責任社員の負う責任が大きいため、リスクの高いのがデメリットです。
近年は、設立されることが少ない会社形態となっています。

合名会社

合名会社は、出資者すべてが無限責任社員として、会社の債務に対して全額の責任を持つ会社形態です。
無限責任社員一人ひとりが業務執行権と代表権を持ち、定款の変更などを行う場合、社員全員の同意が必要です。
社員全員の同意が必要であっても、出資者が少数であるため、信頼関係がある場合はスムーズな意思決定ができます。
ただし、出資者は無限責任を負うため、会社の負債に対して大きなリスクがあります。
近年は、合名会社として設立する例はほとんどありません。

まとめ

今回は、会社の種類と特徴について解説しました。
事業規模や目的に合わせ、適切な会社形態を選び設立してください。
事業に合う会社形態がわからない場合は、行政書士に相談することを検討してみてください。